「あごを動かした時に、痛みがある」「カクカクと音がする」「あごがひっかかったようでスムーズに動かない」などの症状は、顎関節症です。原因の多くは、かみ合わせの異常。無理な咀嚼を続けることで、関節円板がズレたり傷ついていることがあげられます。そのままにしておくと、肩こりやめまいを引き起こし、生活に支障をきたすことも珍しくありません。
症状が生活習慣からくるものであれば、正しい咀嚼、姿勢の癖などを患者様自身で気をつけてもらうように指導します。痛みが伴う場合は、消炎鎮痛薬などで痛みを止めつつ、かみ合わせを調整していきます。また、関節円板がズレている時には、正しい位置に移動させて調整を行います。 親知らずは、智歯、第3大臼歯とも呼ばれ、10代後半から20代前半にはえてくる奥歯です。永久歯のなかで最後にはえてくるため、歯のスペースがないと横の歯を押し出したり、斜めに傾いてはえてきてしまいます。埋もれたままの親知らずもあり、そのまま放置しておくと、歯磨きをしても細部に届かないので、虫歯や炎症をおこしやすく、ケアも不充分になりがちです。そのため、状態の悪い親知らずは、トラブルが起きる前に、抜歯することをおすすめしています。特に、妊娠前の方は、妊娠時に痛みが起きると薬が使用できなくなるので、抜歯しておくほうがより安心できると考えています。